2024年の世界幸福度報告書における日本と諸外国の比較

世界幸福度報告書は国連の関連機関が毎年発表している、世界各国の幸福度をランキング化した報告書です。

世界各国の幸福度のトレンドを把握するための指標として、世界幸福度報告書は注目されています。

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世界幸福度レポート

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フィンランドやスウェーデンなど、北欧諸国が世界の最も幸せな国としてランキングの上位を占めている状況です。

本記事では世界幸福度報告書における日本のランキングや、幸福度に関わる歴史的背景について解説していきます。

日本が世界の中でどれくらい幸福度を感じているのか知りたいのであれば、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。

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2024年の世界幸福度報告書における日本のランキング

年の世界幸福度報告書における日本のランキング

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2024年の世界幸福度報告書における日本のランキングは51位です。

2023年の報告書では47位にランクインしていたため、少し幸福度が下がったといえるでしょう。

ただし幸福度の世界平均が74.5位であるのに対し、51位というのは幸福度が高いといえます。

また、日本はアジアの中では幸福度が10位となっていました。

日本の幸福度は2013年から右肩上がりに伸びていましたが、2020年をピークに下降傾向になっています。

2023年のコロナ禍の際に直近で最も低いランキングとなり、2024年になりコロナ禍が落ち着いてきたため徐々に幸福度が回復してきているような形です。

日本の世界幸福度ランキングが平均よりも高い理由

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日本の幸福度が平均よりも高い理由としては、下記の文化的・社会的要因が考えられるでしょう。

  • 一人当たり対数GDPが高い
  • 社会的支援が充実している
  • 国民の平均寿命が長い
  • 人生の選択の自由度が高い
  • 人々が他人を助ける意欲が高い

日本は医療や社会福祉が充実しており、国民の平均寿命が長い点が幸福度を高めている理由だと言えます。

さらに生活保護などのセーフティネットが存在するため、安心して暮らせる国だという認識が強いのでしょう。

特にコロナ禍において、社会的支援が充実しているという点が国民の幸福度を高めたことは間違いありません。

また生まれた家や性別によって人生の選択肢が狭まることも少ないため、どのような生き方をするのも自由となっているのが幸福度を押し上げる要因となっている可能性もあります。

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また年齢層別生活評価ランキングを見ると、高齢者のランクが高い一方で「30歳未満」「30〜44歳」のランクは低くなっていました。

年齢層で幸福度に差が出てしまっているのは、今後の日本の課題かもしれません。

日本の幸福度を維持・向上させるための課題

日本の幸福度が平均よりも高いとは言え、まだまだ国民の幸福度を高めるための課題は残っています。

日本は国として数多くの課題に直面しており、これらを解決しなければさらなる幸福度の向上は望めないでしょう。

例えば、日本には下記のような課題があります。

  • 少子高齢化による人口の減少
  • 経済状況の悪化による将来的な懸念
  • 日本文化の特徴として主観的な幸福感が低い

特に日本では少子高齢化による人口減少が急速に進んでいるため、経済的な発展も見込めないという課題が重くのしかかっています。

さらに日本文化の特徴として主観的な幸福度を低く見積もってしまう傾向があるため、自己肯定感を高めることも幸福度を上げるために重要かもしれません。

技術革新や社会革新によって、上記の課題が解決の方向に向かえば日本の幸福度はより高まっていくでしょう。

日本の幸福度に関する分析・洞察

日本の幸福度を高めるためには、多様性を認めるということが重要であると考えられます。

特に日本人は、「他人に迷惑をかけたくない」、「他人からどう思われるか不安」と考えている人が多いです。

そのため、周りと異なる意見があっても言わずに黙っている人が多いと考えられます。

多様な意見が出なければグループ全体としての生産性や創造性が低くなるため、結果として幸福度が上がらないということになりやすいのです。

社会全体として、「色々な考えを持った人がいるのは当然である」「自分の考えをもつのは悪いことではない」という考えや仕組みが浸透すれば、より幸福度が高まると考えられます。

日本人の文化的な側面から考えると、多様性を認めて開放的なグループを作る仕組み作りが求められるでしょう。

まとめ:日本の幸福度は諸外国と比べて高いがさらに向上の余地がある

ここまで日本の幸福度について詳しく紹介してきました。

2024年の日本の幸福度ランキングは51位となっており、世界平均である74.5位よりも高くなっています。

平均寿命が長い点や、社会的支援が充実している点が幸福度を高めている理由だと考えられるでしょう。

しかし、日本には人口減少や経済状況の悪化など解決すべき課題も数多く存在します。

これらの課題を解決することができれば、日本の幸福度はさらに高まっていくと考えられるでしょう。